265 | (いとせやま) 1,867m |
H20年10月27日
8時〜14時40分 長野県 大桑村 曇り |
”シロモジの黄葉は 見応え有るが 上部の笹に苦しむ” | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
天気が悪い日が続いていたが、予報では明日良くなりそうだ。 紅葉が良くなってきているので少し標高の高い山に行こうと、 木曽の「風越山」に向う。
中央道中津川インターで下り19号を北上するが、天気は良くなって来ない。 風越山は眺望の得られる時に登りたい、急遽変更し「糸瀬山」に登ろう。 糸瀬山も登山口は確認済みで、資料も持って来ているので問題無い。 野尻(のじり)を過ぎ大桑(おおくわ)に入り、 空木岳・越百山登山口の看板を見て次の集落須原に入った。 須原駅の入口案内を見て進むと民家は無くなり、 中央本線沿いに走ると右側に立派な「糸瀬山登山口」の案内が立っている。 信号の無い三叉路を右折し中央本線を潜り上がると、 民家が見られたが直ぐ無くなり林道となった。 直ぐ分岐が有るが左は「行き止まり」と書かれていて、右に進むと後は一本道となる。
ダムの導水管の橋を渡り暫く行くと分岐に来て左に上がったが、 真っ直ぐは草も生え「入ら無いで」の看板が有る。 この分岐手前右手に大きな駐車場が有るが、 登山口にも3台程度止められる道の膨らみが有るので通過した。 直ぐ大きな「糸瀬山登山口」の看板の立つ所に着いた、 車は1台も止って無い。 8時登山届けに記帳するが、他に無く登山者は居ない様子。 歩き始め鉄製の階段を上がると、 桧林の中に幅広い道が続いて一登りで自然林と変わった。 「イトセ」の案内が有る道は、 地形図の破線と違い尾根を回り込む様に左山で道が付いている。
大きな「糸セ山左」の看板が有るが、 分岐には見え無くて間違える様な場所と思え無い。
シロモジのトンネルを通過するが未だ黄葉には早い、 その先膝上迄草が伸び登山道を覆う所が有った。
然しこれ迄の道は上手く作られていて、登り易く助かっている。
少し道が狭くなり尾根に来ると、 右手開けて紅葉した近くの山が見えているが遠くの山は雲の中だ。
「胸つき八丁」の看板が見られ急登が始まった、 道は階段状に丸太で作られている。 左側ロープが張られているのは危険防止の為と書いて有ったが、 そんなに危ない箇所は無い。
調子が出て来た所で難なく登り切ると、 深い森の様相になりシロモジが多い黄葉が見られる。 9時10分「丸屋の鳥屋」と案内の有る所に上がると、 近くには鳥屋跡と思われる石組が残っていた。
天気は少し回復気味で時々薄日が射し黄葉が美しく、山に来るとこんな景観に会えるのが 何度も登りたくなる一因で、周囲を見回しゆっくり楽しむ。 少しずつ急になってきたら「まむし坂」の案内が有り、狭い尾根上の道となった。
マムシの出る様子は無い普通の道なのだが、 この辺り今迄無かった岩が見られる。 暫く駄目だったが叉日差しが有る様になり黄葉が美しい、 然し登山道に笹が出て来る様になった。
急登を行くが前夜来の雨で足元が良く滑り、 それに笹に雨露が残りパンツが濡れて来る。 笹を掴んで滑らない様に登って行くが、 木の根を踏むとつるっと滑り二度前に手を付いた。
笹は直ぐ終わると思いスパッツも雨具も付けず進むと、 笹の丈が高くなりパンツの上迄濡れて来る。
空間は無く登り切りなだらかになると、 10時「山居の鳥屋(さんきょのとや)」と有る石組みの残っている所に着いた。 太い鎖が二つ放置されているここは広くなっているので、 初めて座って休憩する。 暑いので1枚脱いで半袖になった、 パンツは完全に濡れその上から雨具を付けてもと、このまま進む事にした。 叉日が射して来て、この辺りは赤色が混じり紅葉の様相が楽しめる。 笹の丈が腰辺り迄となってきた、 足元には倒木が出てきて注意しないと躓いて危ない。 笹を掻き分けながら進むがペースは全く上がらず、 こんなに笹の道が続くとは思って無かった。
尾根が細くなると太い栂の木が見られるこの辺りは少し歩き易い道が続き、 笹は胸辺りの高さとなり道も見付け難い箇所が有る、 多く有った案内が肝心のこの辺りには無い。 上に着ているベストも濡れてきて嫌になってきた、 然しずっと笹薮が続いている。
キョロキョロと道を探しながら進む、 救いは笹の下は結構しっかりした道が有り頼りになった。 何度も倒木を跨ぎやっと開けた崩壊箇所に来たら大規模に崩れている、 一瞬中央アルプスが見え容姿から「南駒ケ岳」の様だが、他の山が見えてい無いので同定が難しい。
下には伊奈川ダム湖の綺麗なグリーン色の湖面が見えている、 然し直ぐ霧が覆ってしまった。 かなり切り立った場所で危険なので、余りゆっくり出来る所では無い。
少し登ると一段と開けのんびり伊奈川ダム湖が望めるが、 暫く待つも霧は晴れる気配が無さそう。 先に進むが同じ様な笹の深い道が続き、巨大な岩が出て来たら平坦になり山頂部の一角に上がる、 笹は無くなり角が立って無い丸い大岩が幾つも見られ、今迄とは一変した景観だ。 道は左右に付いてどちらへと思っていると、足元に案内看板が置いて有り展望所と書かれている左は、 霧が出ているので入っても意味が無く右に進む。
少し降りかけるかなと思った所に左への踏み跡が有り、 真っ直ぐ行かず入る。 巨石群の中央辺りの岩の上に石柱が見え三角点の様だ。
ここが山頂で良い様で11時20分に着いた、 霧のせいか一帯が薄暗く湿気て休むムードでは無い。 平坦な広い山頂部だが、大岩が占拠して適当な場所が無さそうに見える。 元に戻り少し降ると一段と背丈の有る丸い巨大な岩が見えてきた、 これが「のろし岩」だ。 眺望が良いとされ登ってみようと思っていたが、 霧が深くなり意味が無いので上がら無かった。 下はアルミ梯子で一番上は1本の鎖が見え、 かなり怖そうで実際に登れたかどうかは分から無い。 年を取り色んな場面でバランスが上手く取れ無くなったのを実感している、 丁度霧で諦めが着いたのが良かったかも。 この下には小さな社が祀られていて、 少し広く明るいのでシートを出して昼食とした。 直ぐ寒くなってきた靴の中迄冷たいので余計体が冷えてくる、 靴も底がすり減って滑り易く防水も効かず新しいのを買わねば! 濡れたベストを脱ぎヤッケに着替えて上下雨具を付けたがそれでも寒い、 食事を取っていると霧がどんどん深くなって来て視界は20m位か。
12時10分下山開始すると、その後霧は深くなって来ないので助かった。 然し青ナギの手前で道を外し深い笹の中に入ってしまう、 元に上り返したが笹と格闘する様にして戻る。 降るのはあっという間に距離が出てしまい、 登り返すのは随分大変で早めに気付かないとえらい目に会う。 今回直ぐ戻ったので良かったが、それでも登り返しは大変だった。 急降下は一層転倒が怖いので慎重に笹を掻き分けて足元に注意しながら降り、 結局一度も転ば無いで深い笹の所を切り抜ける。 雨具の効果は万全で内側は全く濡れず、 面倒がらずに登りも早く着けるべきだったと反省。 中腹からは叉少し日が射し、 のんびり美しくなった黄葉を楽しみながら14時40分車に戻った。 登山届けに下山時間を記入した、 次のページを見ると入山11時に3人グループの記帳が有るが、 下山14時とされ時間的な物か天気が良く無い為か途中で戻られた様子。 ⇒「糸瀬山の紅葉ハイライト」 上部の笹はかなり煩わしい、今日は笹や足元が濡れていて余計に感じたのかも、 笹さえ深く無ければ登山道は登り易く、標高差約1,000mにしては苦労しないと思う。 近い中央アルプスが見えず残念だったが、紅葉は丁度良い時期で楽しめて良かった。
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出会った花: 無し |