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摺古木山
(すりこぎやま)
2,169m
H20年10月9日
8時10分〜12時20分
長野県 飯田市
晴れ後曇り
”標高は高いが
  比較的
 楽に登れる山”
 白山や御嶽山の紅葉の便りが聞かれる頃となった、 標高2,000m程の「摺古木山」は未だだろうか?

 以前から登りたいと思い前に登山口に行く東沢林道に入ったが、 道の崩れが酷く断念した事が有る。

駐車は4台程度可能
東沢林道終点小屋と駐車スペース
 今年4月風越山に登った帰り様子見に行き林道終点小屋の立つ登山口迄入れた、 最近の豪雨の影響が心配だが行ってみよう。

 中央自動車道を中津川ICで下り19号を北上、 左に読書(よみかき)発電所を見た先の信号交差点を右の256号に入った。

 妻籠宿を通り南木曽岳登山口の蘭(あららぎ)を過ぎ、 木工品を作る木地師館の直ぐ先で左の8号大平(おおだいら)街道に進む。

 道は狭くなるが舗装されくねくねと登って行くと、 時間的に早いからか車とは出合わ無かった。

 大平峠のトンネルを潜ると緩やかに降り、 「大平県民の森」の先キャンプ場看板の先暫くで大平宿(おおだいらじゅく)に着く。

 古い家並が残る道を進み、 建物は古いが大きな宿泊施設の直ぐ先を左折し東沢林道に入る。

笹の間に明瞭な道が付いている
 林道入口には立派な「摺古木山登山口」の案内標柱が立っていた。

 最初は舗装道だが少しで地道となりゆっくりしか走れず、 最後の方は道が痛んで普通車では無理かもしれない。

 トイレの先休憩舎の建つ林道終点に着くと、 1台の車から単独男性が歩き始める所の様子。

 話をすると岐阜からで安平路山迄の積りと言われる、 当方は笹漕ぎが有る様で多分行か無いと答えると先に登って行かれた。

 朝食を取り8時10分歩き始め奥に進むと、 直ぐ笹の間に明瞭な登山道が有り入って行く。

 先行された男性がこの前近い兀岳で熊を見たと言われたので、 念の為鈴を鳴らしながら進む。

 少しで唐松林に来たが黄葉には少し早い、 急登となると歩き始めて間も無いので調子が出ず厳しい。
唐松林となったが黄葉には少し早い 背後に見えているのは恵那山の様だ

 今日は天気予報では晴天の筈だが雲が多い、 振り向くと恵那山だと思う山が微かに見えていた。
左手には立派な「アザミ岳」

 傾斜が緩くなると立派な「アザミ岳2,027m」が見え、 登山道脇も紅葉が楽しめる様になる。
右山のしっかりした道が続く 紅葉が楽しめる様になった

 前方に山頂部が見えてきた、山肌が色とりどりに紅葉していて美しい。
前方に見えているのは山頂の左のコブか?

 一部ザレて狭い所も有る右山の道を進むと梯子が見えてきて、 岩が重なった急な所に架けて有る。
登山道脇に見られる大岩 梯子場に来た

 梯子場は普通に通過出来、小谷を回り込む所にヤマハハコの群落が有ったが 花は終わりの様子だ。
登山道を彩る紅葉

 一段と紅葉が見られる様になったが、 直登コースと左回りコースの分岐になかなか着か無い。

 遠いなと思った直ぐ、9時10分指標が立つ分岐に来た。
山母子 距離と時間が書かれている
ヤマハハコ 山頂へ直登との分岐

 右は「摺古木山山頂1.0km」左は「摺古木山山頂1.9km」と書かれている、 直登コースの右に入る。
笹が出てきた 大岩が有り登れそうだ

 直ぐ低い笹が出て来てパンツの下部が濡れて来る、 スパッツを着けるのは面倒でそのまま登って行った。
北岳・間の岳・農取岳  離れて・塩見岳
左端・塩見岳 右寄り・荒川岳 右端・赤石岳

 開けて右手前方に南アルプスが見え、 雲が有りすっきりと見え無いが北岳から赤石岳迄の様子。
笹の間を登る 平坦になると両側シャクナゲが多い

 右手「天狗の庭」と言う重ね岩が有り登れそうだが、 今日は眺望が駄目で低い笹の間の進んで行く。
山頂が見えて紅葉している

山頂が見えるが日差しが無く折角の紅葉が映え無いが、 アザミ岳方面は明るく良い景観が広がっている!
「アザミ岳」方面は日が射している

 シャクナゲが多い平坦になった道を行くと、 湿気た所を通り9時40分「摺古木山」山頂に着いた。
平坦な道は足元がぬかるんでいる 小広場の「摺古木山」山頂

 大きな一等三角点「摺小木山」が有り、 少し離れて古い「御料局三角点」も見られる。
(漢字表記山名「古」で「摺古木山」、 点の記「小」を使い「摺小木山」で読みは同じ「すりこぎやま」)
一等三角点「摺小木山」(点名は「古」では無く「小」) 御料局三角点も有った

 平坦な小広場の山頂から北方面開けているが、完全にガスの中で全く見え無い。

 安平路山への道の奥には最初のピークが見え、 その右は南アルプス方面が開けていた。

西への周回道は笹が刈って有る
 南アルプスも殆ど見え無くなってきて、 上空太陽の周りだけが雲は無く日が射している。

 中央アルプス方面からガスが上がってきて、 安平路方面の尾根を乗り越えようとしていた。

 山頂周囲笹が刈られているが、安平路方面従走路は全く刈られて無い。

 暗部に行くと恐らく背丈の有るのが密集しているのではと思う、。

 安平路山へ行くのは止め、 折角だから何とかガスが晴れないかと粘ってみる事にする。

 みかんを食べザックを枕にうつらうつらしていると、 寒くなって目が覚めた。

 周囲はガスが近くに来ていて諦め下山開始、 摺古木自然園と呼ばれる西の標高点2,135mに向う。

 笹が最近刈られた様で登山道に笹が散らばり足元が良く見え無い、 かなり笹が茂っていた様だ。

 先には次のコブが見えていて、かなり高く感じる。
次のコブが見えてきた 道はずっと笹刈りがされている

 然し余り下らずその先緩やかな登りの先、 小広場に赤い色が塗られた石柱の有る所に来た。
左への分岐は赤くペイントされた石柱 真っ直ぐ上がると広場

 真っ直ぐと左に道が有り、左側の奥には「摺古木山頂・大平至」の指標が立ち、 真っ直ぐ入ると広場で以前はベンチだった様な板が有り、 地形図に「摺古木山」と印字の場所。

 「天然自然園」「天然公園展望台」と呼ぶ所だが、 特に美しいとか眺望が優れていると思え無いが?
広場からは山頂が見えていた

 曇っていて分から無いがここは眺望が利くのだろうか? 今来た山頂からの尾根道は見えている。

 戻り大平至の指標方面に行くと軽く登りコブに来た、 このピークが地形図標高点2,135mだ。
下山道に入った所に指標が有る 木が一杯置いて有り滑りに注意

 眺望が得られる道を降って行くが変わらず遠くは何も見え無い、 道は左にカーブし谷を行く様になり、 丸太が何本も置いて有るが湿気て滑りそうでゆっくり進む。

 その先水の流れが出ている谷間の歩き難い道となった、 岩が多いので転ば無いよう慎重に降る。
谷水が流れる岩が多い道を降る 左山の道となった

 谷から離れ左山の道に変わり紅葉が楽しめる様になるが、 途中何箇所か崩れて狭い道の所が見られた。
何箇所か出て来る崩れて狭い道 登山道脇の唐松

 単独の男性と擦れ違い、 紅葉が一番見応えが有ると思う所で写真を撮りながらゆっくりする。
紅葉ー1
紅葉ー2
紅葉ー3

  ⇒摺古木山の紅葉ハイライト

 少し天気は良くなる方向になっていて、日が射さないかと待ったが変わら無い。
野紺菊 大反魂草
ノコンギク オオハンゴンンソウ

 登って来た単独の男性に会いながら11時35分直登コース分岐へ来て、 12時20分車に戻った。

曙草
アケボノソウ
 休憩舎の辺りは少し虫が寄って来るので、 大平県民の森に行き広場のベンチでゆっくり昼食を取る。

 ここにはアケボノソウ・ノコンギク・オオハンゴンソウが咲いていた。

 休憩舎の有る林道終点登山口迄の東沢林道は、 かなり荒れていて普通車では難儀すると思う。

 大平宿から歩くと1時間以上掛かりそうで、 林道を何処迄入れるかで随分登山時間が違ってくる。

 休憩舎迄入る事が出来れば、 1時間半程度で2,000mを越える山頂に立つ事が出来る貴重な山だ。

 登山道は明瞭で霧さえ無ければ迷う恐れの少ない山だが、 天然自然園の辺り少し要注意。

 今日は山頂尾根部の笹が刈って有りスムースに歩けが、 手が入って無いと深そうだ。

 安平路山方面は笹が刈られて無かったので、足を延ばす時は苦労しそうに思う。

 山頂から中央アルプスや北アルプスも望めそう、 今日はガスで駄目だったが紅葉が楽しめ満足。



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本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
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   出会った花: ・ヤマハハコ ・アケボノソウ ・ノコンギク ・オオハンゴンソウ


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