「藪蛇苺」    バラ科キジムシロ属
「ヤブヘビイチゴ」      岐阜県山県市 円原川にて (2008.5.8)
水の美しい円原川にヒメレンゲが集まって咲き美しかったが、他はこの花以外見られ無かった。

本種属名ベニイチゴ属→キジムシロ属に変更された、イチゴ属の白色とは違い黄色の花が咲く。

東アジア及び南アジア原産とされ、本州関東地方から西と四国・九州の林縁や草の茂ったやや
湿気た所に自生し、4~6月茎先に花を付ける。

花柄の長さ3~6cm花は大きさ径1、5~2、5cm程で黄色倒卵状楕円形の花弁5枚、雄蕊は
普通20個雌蕊多数で柱頭は雄蕊より短く、萼片は狭卵形鋭頭の立ち気味で、花弁より長い(写真
の通り先が尖る萼片間の下に先が歯牙状に3裂(厳密には5裂だが二つは極小)大きな副萼片が
開出、尚副萼片がキジムシロ属は先が3裂しヘビイチゴ属は3裂しない。

匍匐茎を出し地面を這い伸び根を付け立ち上がり増え、葉は基部托葉の有る2~20cmと長さに
変化の有る葉柄の先、深緑色菱形状楕円形の3小葉で小葉は長さ3~4cm、時に側小葉が2裂し
5小葉に見えるのが有り、葉脈が目立ち縁に荒い鋸歯が有り先は尖る。

果実は2~2、5cmの光沢が有るのが成り、有毒で無いが果肉が無く痩果でスカスカし味は無い。

葉先が丸い「ヘビイチゴ(これも美味しく無い)」に比べ、本種葉先が尖り花は大きく光沢が有る。

花の名前の定説は無いが、本種自生地が茂った藪っぽい場所でヘビイチゴに似て「藪蛇苺」と付き、
ヘビイチゴは実が食用にならず蛇が食べる苺、又は蛇が居そうな所に自生し「蛇苺(ヘビイチゴ)」
と付いた。


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