「マツカゼソウ」
岐阜県七宗町 納古山にて (2008.9.27)
納古山納古口登山口に花が咲いているかと行く、林道奥に進むと道の際に爽やかな感じで見られた。
本州及び四国・九州の山地林縁や林中に自生し、8〜10月茎先に小さな半開の白い花を多数付ける。
花は茎先に集散花序を出し円錐状に付け、萼片4枚は長楕円形の長さ約1mmと小さく、白色花弁4枚
で大きさ約4mm、長さ不揃いの雄蕊7〜8個で雌蕊(花柱)1個、果実は4個の分果になるのが面白い。
茎の高さ50〜80cmとなり、葉は柄が長く互生し3回3出羽状複葉の小葉は長さ1cm程の倒卵形で
薄くて柔らかく、先は丸く鋸歯は無く裏面は白色を帯び、大きさは不揃いで頂小葉が大きい。
葉や茎に透明な油点が有り、柔らかな草姿で僅かの風に揺れて、油点から蜜柑の葉と似た香りが出る。
花の名前は優しい草姿に趣が有る所から「松風草」と付くと、能の世阿弥作品に「松風」が有り須磨ノ裏
が舞台とされ、浜辺の松に本種の草姿が似て「松風草」と付くの考え方も有るが、確定されて無いようだ。
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