「紫式部」 「小紫・小式部」  クマツヅラ科ムラサキシキブ属
「ムラサキシキブ」 「コムラサキ・コシキブ」   岐阜県可児市 我が家の庭 (2006.7.25)
北海道を除く日本全国の公園や河川敷・家庭等に植栽され、6~7月頃淡紫色の花を 多数付ける。

花は葉脇の少し上部に出す集散花序に密に付け、長さ約4mmで花冠が4裂し平開、 雄蕊×4個の
雌蕊×1個は雄蕊より長く付き出し、果実は約3mmの球形で紫色に熟す。

木の高さ1〜1.5mで枝は紫褐色を帯び垂れが見られ、葉は対生し長さ3~7cm 倒卵状楕円形
で縁の上半部に鋸歯が有る。

木の名前は美しい紫色の実を平安時代の美女「紫式部」に例えたの説や、紫色の実を びっしり付け
「紫敷き実」や「紫重実」と呼んで紫式部を連想、「紫式部(ムラサキシキブ)」とされ、
別名は紫式部より木が小さく、「小紫(コムラサキ)」及び「小式部(コシキブ)」と付いた。

尚「コムラサキ」は「ムラサキシキブ」の園芸品種とされ、分類を紫式部に入れたが山渓の図鑑は
自然種扱いで、ムラサキシキブの木は樹高2〜3mで人の背丈より上で枝垂れせず、コムラサキの
樹高は1〜1.5mと低く枝垂れし、ムラサキシキブは花(実)の付き方が広く疎らで、コムラサキ
は纏まって同じ間隔で花(実)を付けるのがポイントで、本写真は「コムラサキ」。

東海地方以西の海岸近くに自生でムラサキシキブの変種、「オオムラサキシキブ」が有り葉が厚くて
長さ10~20cmと長い、又花序が大形で大きく纏まって花を付けるとされるが未見。


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