「高嶺爪草」    ナデシコ科タカネツメクサ属
「タカネツメクサ」    長野県駒ヶ根市 木曽駒ヶ岳にて (2007.8.10)
千畳敷カールを登り切り乗越浄土に上がると、イワツメクサがあちらこちらに咲いて目立っている、
本種も同じ様に集まって見られるが、イワツメクサと違い真っ直ぐ立ち違う感じの花に気付いた。

本州中部地方と飯豊山の高山砂礫地や岩場に自生し、7〜8月頃茎先に白色の花を1個付ける。

花は大きさ1〜1.5cmで花弁5個は長卵形だが幅に変異が多く、先端は不規則で僅かに鋸歯状、
花弁間の背後に3脈の有る線状長楕円形で薄緑色蕚片が付き、長短の有る雄蕊10個花柱3個。

茎は地表を這って良く枝分かれしマット状に群生、ツメクサ類やミミナグサ類で最も大きな株を作り、
茎の基部で良く分枝し立ち上がり高さ3〜8cm程で腺毛が生え、葉は対生し下部は密に付け長さ
4〜6mmの線形で、脈が1本入り基部合生し筒状。

花茎は長くすくっと立ち、一面に広がって花園を形成すると見応えが有る花。

似る「ミヤマツメクサ」は葉脈が3本入り、高さ2〜4cmと低く立っている様に見えず這う感じで、
ホソバツメクサ(コバノツメクサ)は花弁の先が尖る。

花の名前は高山に自生し「高嶺」、鳥の爪に似た葉が付き「高嶺爪草(タカノツメクサ)」と付いた。

        山歩き記録 ⇒木曽駒ヶ岳


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