「土木通」   ラン科ツチアケビ属
「ツチアケビ」     岐阜県可児市 鳩吹山登山道にて (2007.6.26)
北海道・本州・四国・九州の山野林下や笹薮等に自生の葉緑素を持たない腐生植物で、6〜7月
枝先に黄褐色の花を付ける。

花は茎の上部で複総状に枝を分け蘭科の作りの花を付け、大きさ3cm程で半開し唇弁1側弁2
上萼片1側萼片2からなり、萼片は長楕円形で長さ1.5〜2cm側花弁は萼片と同長か少し短く
唇弁は広卵形で縁は少し内側に巻き鶏冠状の隆起線が付く。

本種は腐生植物で葉緑素を持たず、根茎は横に這い茎は直立して太く高さ50〜100cmとなり、
葉は退化し小燐片葉を互生するが茎と同じ色で目立たない。

花後ウインナーソーセージに似た長さ6〜10cmの実が付き肉質で赤く熟すが、異臭及び苦味が
有り食用にならない。

花の名前は地中から出てアケビ似の果実を付け「土木通(ツチアケビ)」、別名は果実が付く容姿
が地蔵菩薩が持たれる錫杖に似て「山の神の錫杖(やまのかみのしゃくじょう)」、尚「狐の錫杖」
の別名も有る。


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