「トウゴクサバノオ」
岐阜県揖斐川町 谷汲にて (2009.3.29)
谷間の暗い所に咲いている小さくか弱い花は、弱い風にも揺れなかなか撮れず随分粘って撮った、
花軸が少し曲がるのが、春の訪れを浮き浮きしながらニコニコと笑っているようで微笑ましい花。
本州東北地方南部以南及び四国・九州の山地沢沿い等やや湿った所に自生し、花柄の先に淡黄
緑色〜白色の花を1個付ける。
花は細長い花柄の先にやや下向きに開き大きさ6〜8mm、萼片5個は花弁状となり平開せず、
花弁5個は橙色軍配形の蜜腺状になり雄蕊・雌蕊を囲み、雄蕊多数で雌蕊2個は雄蕊の中に隠れ
気味で見付け難い。
茎の高さ10〜20cm全体に無毛で柔らかく地下茎は発達せず、葉は対生し葉柄基部鞘状で
合着し3出複葉の、小葉は長さ5~15mm広倒卵形~広卵形で縁に鈍鋸歯。
花の名前は最初に見付けた場所がたまたま東国で、花後の袋果の形が鯖の尾の形に似ていた為
「東国鯖の尾」と付いた。 | |