「千振」    リンドウ科センブリゾク属
「センブリ」   岐阜県土岐市 「陶史の森」にて (2006.10.16)
山道を歩いていると所々見られ、 同じ株だが花弁が4枚と5枚が混じっているのが面白い、
黒い花粉が付く雄蕊とビンの様に見える雌蕊、 ぴんと張った花弁の取り合わせが美しい花。
「センブリ」    岐阜県恵那市 「大正村明智の森」にて  (2006.10.14)
「明智の森」は可児から少し遠いが色々な花が咲き過去3回行き、秋は花も少なく初めての訪問、
広大な園内で花を見付けるのは大変で、歩き回って時間が掛かりやっとこの花に巡り合え撮った。

北海道・本州・四国・九州の山野の日当たりの良い痩せた草地や道端に自生の越年生の1年草
で、8〜11月薄紫色の筋が入る白色の美しい花を付ける。

花は枝先や上部葉脇に1~5個円錐状に付け、大きさ12〜15mm淡紅色で花弁が深く5裂し
基部が繋がった合弁花(写真は4裂だが基本5裂)で、裂片は長さ10~15mm幅2~4mm
表面白色で紫色の条線が有り、裏面紫色を帯び蕾の時は薄紫色。

黒い葯の付く5本が雄蕊で、中央の先が白く薬のビンのように見えるのが柱頭(雌蕊)、花弁の
基部に緑色密腺が2個ずつ有り、蜜腺溝の周囲から白い毛状が何本も出て蜂等を誘う蜜を出し、
萼は緑色で5深裂し萼片は長さ4.5~8mmの線形の鋭頭で、花弁の間に見える。

茎は根元から数本に分かれ薄紫色を帯び断面四角で直立し、太さ1〜2mm高さ10〜20cm、
葉は対生し無柄の長さ0.5〜3cmの線形~広線形で全縁。

花の名前は茎や葉を布袋に入れ、湯に浸し振り薬分を出すが千回振っても苦味が消えず「千振」。


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