「梅鉢草」   ユキノシタ科ウメバチソウ属
「ウメバチソウ」      岐阜県土岐市  陶史の森にて (2006.10.16)
陶史の森に出掛けるとシラタマホシクサが見られ、花茎の長い白い花のウメバチソウも咲いていた。

北海道・本州・四国・九州の山野の湿り気の有る日当りの良い所に自生、8〜10月白い花を付ける。

花は茎先に1個付け大きさ2〜2.5cmの白色5弁花で、5個の雄蕊とその間に扇状で先に昆虫類
を集める黄色の腺体の付く12〜22裂の仮雄蕊(かりゆうずい)が5個。
雄蕊5個は1日1本開き最後の1本が開いた後、中央丸い所から雌蕊が出て柱頭4裂(2枚目写真)、
花弁の間に下から覗く緑色5個の蕚裂片は、披針形~狭卵形で長さ6~8mm。

茎の高さ10〜40cmで、根生葉は長い柄が有り数枚が束生し円形2~4cmの基部心形で花期に
は枯れる事が多く、茎葉は花径の中間に1枚がハート型の無柄で茎を抱き、葉の中から花茎が出て
いるように見えていた。

高山に小形のコウメバチソウや、屋久島には草丈の低い変種のヤクシマウメバチソウが自生とされる。

花の名前は家紋に梅の花の雄蕊を除き図案化した「梅鉢紋」が有り、本種の花の仮雄蕊が付く様子が
梅鉢紋に似て「梅鉢草」と付いた。


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