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高沢山
(たかさわやま)354m
大仏
(おおぼとけ)435m

H18年12月16日
13時〜14時05分
岐阜県 関市
曇り

”いにしえの道は
 石像に迎えられ
風情が有り歩き易い”
 七宗の岳山を下りて58号を武儀に戻り、 「道の駅平成」を過ぎた信号で右折し80号に入る。

登山口は道路沿いで直ぐ気が付く
80号見坂峠沿いの参道入口
 片側1車線の良い道が続いて集落が途絶えると1車線になるが、 向かいから走って来る車は無くスムースに見坂峠に着いた。

 峠を過ぎ少し降ると左に「高澤古道」の立派な案内と、 説明書きの看板が立てられている。

 カーブ地点だが道に脹らみが有り3台〜4台駐車可能で、 ここに止め13時登り始めた。

 説明看板には「昔大勢の人がこの道を通って、 高沢観音に参詣した」と書かれている。

 入ると直ぐ電力会社の巡視路の分岐指標が立ち戸惑うが、 右は「送電鉄塔」真直ぐは「反射板」で大仏の反射板に直進。

 真直ぐは80号の際に道が着いて、 直ぐ先に石像と自然石の石碑それに桜の大木が有る。

 石碑は「宗祇(そうぎ=室町時代の連歌師)」の詠んだ、 美濃国関といふ所の山寺に藤の咲きたるを見て吟じ給ふやとされ、 「関越えてここも藤しろ御坂かな」と彫られていた。
指標はきちんと形良く作られていて感心する 桜は咲くのか、咲けば大木で見応え有りそうだ
登山口の指標と古道説明 入って直ぐ桜の大木・石像・宗祇句碑

 80号に落ちない様ロープが張られ、 角に柔和なお顔の石像を見て80号から離れて右に登って行く。

 その先竹薮の間の道となると、穴が幾つも見えているので竹の子を掘った跡の様子。
竹林の区間は短い ザックを背負っていると倒木を潜るのは大変
竹林の中を登る 倒木が何箇所か有る

 道は幅広く登り易いと思いながら行くと、倒木が塞いでいて潜り抜けたり跨いだりして進む、 所々に石像が出て来る道は如何にも古道の感じがする良い道だ。
歩きやすくジグザグに道は付けられている この入り口指標が無ければ見逃すかも
石像が次々に有り古道の雰囲気 「大仏」分岐指標

 右山でなだらかになると13時25分「大仏」分岐に来た、 指標が有り右に急な道が付いている。
平で石も無く躓く心配は少ない良い道
雑木林の中落ち葉を踏みしめて気持ち良く歩く
緩やかにカーブしているのが難い
こんな良い道はルンルン気分

 「大仏」は帰りに寄るとし直進、 なだらかな雑木林となり落ち葉で埋まる道は、石も無く歩き易い。
途中では唯一休憩に良い場所 石仏は良い雰囲気の場所に鎮座されている
南面開けた所には丸太のベンチ 岩の前に鎮座している石像

 小さなコブを左山でトラバースすると右側開けた所に来た、 ベンチ代わりか丸太が2本置いて有る。

 岩の所に鎮座の石像と林の中の大岩を見て、 そろそろ高沢山の近くに来たと左側を注意しながら進む。
この辺り人工林と混ざっている 左を注意して行けば見つかる
木の間に大岩が見える 高沢山へのテープ表示が有る

 木に赤や黄色のテープが付き、ここが高沢山への登りの様だが急な斜面で道は薄い、 適当に高い所を目指し登ると大岩に来て、 真直ぐ登ると平坦になり13時45分ピークに着いた。
ピーク直ぐ手前で登れば平となる 山頂の雰囲気があるピーク
高沢山に大岩をよじ登る 開けたピークの山頂の中央に枯れかけた松

 山名の標識は何も無いが南北が開け眺望が広がっていて、 ここが山頂の様子。

 一番高そうな所に松が三本有るが松枯れ病の様子、 他の松も同じで近い内に景観も変わりそう。
遠くの山もぼんやり見えている 西は林越しにしか見えない
北面の高曝山・平洞 西面先月登った本城山と大仏

 昼食とするが見えている北の近いピークは高曝山・平洞の様だ、 南は美濃加茂の町が広がっている。

 地形図を出し高沢観音への降りを確認すると、 ここは東西に長く登って直ぐの為西のコブ、 地形図の「高沢山」印字はここと標高点354Pの中央で、 両方のコブを合わせ山頂の考えだと思う。

 14時10分西峰を出て東に進む、 狭い道を行き少し登ると大木が倒れ根が剥き出しの所に来た。
倒木が無い時はでも山頂の雰囲気は無さそうだ 山歩きの方が付けた物だと思う
東峰は根が剥き出しの木が倒れている 東峰に架けて有る「高沢山」山名板

 東の地形図標高点354mコブだが、周囲は木に囲まれ山頂らしさの無い場所、 1本の木に「高沢山」の札が掛けて有るが、 地形図の標高点の場所が必ずしも山頂とは違う。
周囲は木で見えないので不安になる ここは整備された端
東峰から高沢観音への道は薄い 降った鞍部の案内板、右手から降りてきた

 なだらかな降りに掛かると松枯れの倒木が散乱し、 この山全体が松枯れ病に冒されている様子、 幅広いが道は不明瞭でテープが時々見られる、 然し何処でも歩け方向さえ間違わなければ良い。

 降り切り鞍部に来ると案内板の立つ分岐に来た、 右は大仏への道に出る様で左の東屋に進む、 今降ってきた高沢山への案内は書かれて無かった。
幅広い遊歩道が続く 暗い林の中なのだがどうしてここに東屋を
整備された遊歩道となる コブの宝形造りの東屋、眺望は無い

 道は一気に遊歩道となり一登りで東屋の有る広場に着いたが、 林の中で暗く眺望は全く無い。
境内の一角に下りる
多宝塔が右に見えると広い道に出る

 大木の林を降って行くと明るくなって広い道が見え、 右手に多宝塔が見えていた。
遊歩道の案内だけで高沢山への指標は無い ここの一番の売り
広い道から見た今下りてきた遊歩道 国の重要文化財多宝塔

 ここからは以前車で来た事の有る場所で、 右に国重要文化財多宝塔の前を通ると観音堂が見えて来る。
舞台作りの観音堂の景観を千本桧が遮っている
観音堂と手前に千本桧

 14時35分観音堂に着く、お堂は舞台造りで美濃の清水寺とされるが 千本桧で全容が写せ無かった。

 先からご夫婦と思う二人が歩いて来られ、 この山に入って初めて会う人で挨拶すると怪訝な顔をされ、 ザックを背負った姿が異様か?確かに知らない人はここが山歩きの対象と思わ無い。
紅葉が一部残っているのは何時までも暖かい為?
観音堂裏の紅葉

 観音堂の中央階段を上り突き当たりを右に進む、 「左御霊水と舞台・右遊歩道」の案内が有る。
お堂の中を通って遊歩道に行くのは珍しい 四辻右は高沢山から下った鞍部へ行く
観音堂裏の遊歩道を上がる 四辻に指標が立つ

 観音堂の裏から社の横を通り進むと四辻に来た、 指標が有り真直ぐ大仏だが左の展望台に入って行く。
東屋も作ってあるが澄んだ時の眺望は良いのか? 暫く階段状の登りが続く
展望台からの眺望 大仏方面への道

 少しで東屋の立つ展望台に来た、 南東方向が開けているが特にこれと言うのは見えて無い。

 戻り四辻を大仏方面に入ると直ぐ石像が有り、木の土止め階段の登りとなった。
道は良いので早足でも歩ける 山頂が良くないので余り登られないようだ
暗くなるのが嫌で急ぎ足で戻る 大仏への道は余り歩かれて無い

 少し暗くなって来たので急ぎ足で進むが道は良いので躓く心配は無い、 先程入った高沢山へのテープが付く所を過ぎ、 緩やかな登りで15時20分大仏の分岐に戻る。

 大仏は地形図を見ても50m程の登りで叉距離も近く、 大仏方面に入って行くと余り歩かれて無い道だが簡単に拾え、 朽ちた土止め階段少しで15時35分「大仏」山頂に着いた。
登って着いた所は二重の柵、そこまでしなくても 80号へ落ちない様ロープが張ってある
柵の中に三等三角点「大仏(おほぼとけ)」 桜の大木と80号が見えて戻る

 先日来たばかりなので見る所も無く、水を飲み休憩し15時40分下山開始する。

 薄暗くなり少し道が見難くなってきて躓かない様に注意しながら降り、 16時05分車に戻った。

 高沢山は高沢観音からは分かり難く、私が入った所なら急登だが分かり易く到達出来る、 途中眺望は余り開けず休憩は高沢山西峰か展望台東屋が良い、 道は歩き易く新緑の時期にお奨め。


本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
  出会った花:  無し


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