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寒陽気山
(かんようきざん)
1,108m
H18年2月4日
10時05分〜12時40分
岐阜県白川町
晴れ
”ニホンカモシカが
お出迎え、山頂は
 その先だった”
 前日寒波が来るとの予報で、山に行くのは諦めていたが朝起きると快晴で無風だ。

 急遽登る気になり昨年登山口が判らず登れ無かった、 東白川の「寒陽気山」に行く事にする。

暗い登山口で分かり難い
大多尾峠近くの「寒陽気山」登山口
 41号白川を右折し直ぐ右に68号に入り、 藤井で左折70号を黒川集落を目指す。

 車は殆ど走って無いが時々前方から来て、すれ違いに気を使う狭い道。

 黒川の集落に入り道なりに走ると右にカーブして行くのでどうも違う、 止まり地図を見ると70号の福岡方面に行く道に入っている。

 登山口の大多尾峠は72号で戻ると、72号の表示が有り右折し集落の中に入った。

 山の中に入り高度が上ると道に雪が残っている、 どんどん雪は増えるのかと不安になりながら進んだが無事峠に着く。

 峠手前に登山口が有る筈だが見逃した様子、 駐車スペースを捜しながらそのまま降って行く。

 峠付近も止められそうな所も見られるが、 雪の下に溝でも有ると不味いので昨年駐車した場所としよう。

手彫りの案内
「寒陽気山登山口」の案内
 道路から離れて駐車出来るこの場所は、 公園の様な感じで林の中に遊歩道も見られる。

 通って来た道に有った温度計は-2℃を示して、 サイドブレーキを掛けて置くと凍らないか不安だが適当な車止めが無い。

 勾配の有る場所なのでサイドブレーキを掛け、 10時05分車道を歩き始めた。

 舗装道をくねくねと大多尾峠に向かって登るが、坂道で結構息が上がって来る。

 峠の両側法面は新しく土止めの吹き付けがされて、整備したばかりとなっていた。

 峠を過ぎ降りになって直ぐ、「寒陽気山登山口」の案内が立ち10時15分山に入って行く。

 道は左に曲がり整備直後の道路際に付き車道法面ぎりぎりの所、 道路面迄は3m近く有り落ちたら大変、工事する前はもっと余裕が有ったのでは無いか?
林の中の道は広く分かり易い
ヒノキ林の中の登山道

 右に折れ車道から離れ、桧林の中緩やかに降りながら入って行く、 その先少しずつ急な登りとなるが雪は5cm程度で気にならず、人の足跡は無く狸の足跡が有る。

 急な登りとなって来たが気温が低く、体が温まるより風が吹き抜け耳が冷たい、 毛糸の帽子で耳迄覆っているがそれでも痛く、ヤッケのフードも被り登って行った。
伐採植林がされているが、未だ木は小さい
黒川の集落方面が大きく開けて見えた

 道は尾根道に続き右側が伐採後間もない様で、ヒノキの幼木が植林されているが眺望が得られる。
東白川小学校の全校登山六山の一つ
「捨薙山」は直ぐ近くに見える

 顕著な尾根道になり背後の西方面が大きく眺望が広がり、なかなか見応えの有る雄大な景観だ。

 急登が続いて暑くなり汗が出て来るが、耳は未だ冷たい。
丁度尾根の登山道で分かれている 石の間を急登して行く
片面伐採された登山道を行く 大きな石が出て来た

 少し登っては止まって振り返り眺望を楽しみ、一番奥に白い山が微かに見えるのは伊吹山?

 岩の間の急な道を登るが今日はアイゼンを持ってきて無い、滑り易いので慎重に進んだ。
雪はそれでも10cm程度 入山して始めての指標
雪が多くなってきた登山道 最初のピークに有る指標

 眺望の良い所が暫く続いたが両側ヒノキ林の中になる、道は雪が付いていても分かり探さ無くても良い。

細長い足跡なので鹿だと思う
ニホンカモシカの足跡
 急な所はかなり滑るので登るのに時間が掛かるし、違う筋肉を使うので疲れる。

 一瞬ギブアップすべきかと思ったが、 時間的には未だ登り始めて30分程しか経って無い。

 岩は無くなり万一滑って転んでも危険では無くなった、 少し長めの小さな足跡が続いているが鹿の足跡だと思う。

 コブに上がると指標に手書きで「あと少し頑張れ」と有る、山に入って初めて見る案内だ。

 ただ最初から国土調査と印刷された赤いテープが両側に続くので、登山道の目印となる。

 なだらかに右に折れ進むと、僅かの登りで山頂らしいコブに上がった。

 狭いこの場所は山頂を示す標識等は何も無い、余りに狭くどうも違う様子。
最初からこのテープが付いた印がある 国土調査とは何を調べているのか?
両側に赤いテープの付いた棒が続く 国土調査と書かれた赤いテープ

 何か気配がすると思い下を見ると鹿がこちらを伺っている、 カメラを構えようとしたら逃げて行った。

 少し戻ると道が有り、入るとなだらかに降っている。
林を切り開いた山頂 東白川小の全校登山六山はこの標識が付いている様だ
「寒陽気山」山頂 登山口と同じ手彫りの看板

 又登りになるがここにも鹿の足跡が付き、少しの登りで11時15分「寒陽気山」山頂に着いた、中央に三等三角点「新巣(しんす)」と木に山名板が掛けて有る山頂は、林に囲まれるが結構広い。

 ここから少し離れた「新巣山」の二等三角点が「越原(おっぱら)」で、この山が点名「新巣」とは!
下に檜の若木が有るので何時迄眺望が利くのか?
雲に隠れている「御嶽山」

 木の間に白い山が見えるが御嶽山の様子、 雲が覆っているが右の裾野に三笠山が見え間違い無い。
広いが小学生全校生徒となると狭い
結構広い山頂

 その他の方面は樹木で眺望は得られ無いが、林の中の為か風は弱いので寒くは無く、 御嶽山の雲が取れ無いかと何度も樹間を覗くが変わらず。

 写真を撮っているとバッテリーが切れた、 未だ枚数は少ないが気温が氷点下の為早く消耗する。
とにかく滑るので道を外れて下る
良く滑るヒノキ林の急な斜面

 11時35分下山開始、 降りは早く直ぐに最初のピークに戻ったがここからの急斜面が滑る事。

狸か狐か
たぬきの足跡?
 ヒノキの植林帯は殆ど下に何も生えて無く掴まる物が無い、 林の中を降ると余り滑ら無かった。

 岩の有る見晴らしの得られる所迄戻り、 ここからは滑って岩に当たると危険でより慎重に降る。

 12時30分登山口に戻り、車道を歩いて12時40分車に戻った。

 寒い気候の為か誰にも会わず一人だけの入山だ、 近距離でニホンカモシカに会えたのが収穫。

 滑り易い道を登った為か短い割には疲れた、 この時期は常にアイゼンを準備すべきだ。

 舞台峠に行き何回も行っている「さぬき」で美味いうどんを食べる。

 この店はうどんの量が多過ぎるのが難点、 メニューに有る「ミニ天麩羅うどん」はどうかと聞くと 「天麩羅の量が少ないだけでうどんの量は同じ」の答え。

折角作って戴いたのを残すのは、どうも気が引けるのだが!

一番奥に伊吹山らしき真っ白の山が見える
今日一番の見所は大きく開けた眺望

 下呂方面に降り鞍掛峠の道を行き、 集落が途切れた先「神明山荘」で温泉に入る(入浴料500円)、 トロン温泉との事、貸切り状態でゆっくり汗を流しロビーの自販機でコーヒーを飲んで帰った。

 雪が有り登山道の様子は良く判ら無いが道はきちんと付いている様に思う、 雪が無ければ少し物足り無いかと思うが、山の中に入っている事は十分感じられる登山道だ。

 山頂から先にはっきりした道が見られ、 何処に降りられるか興味が有る。



本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
   確認出来た山: ・御嶽山 ・捨薙山


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