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片知山
(かたじやま)
966m
H19年12月6日
10時30分〜15時20分
岐阜県 美濃市
晴れ時々曇り

”人工林が多いが
 登山道は好み
 然し眺望が今一”
 朝ゆっくり起きると天気が良さそうだ、朝食後急遽山に行く事にした。

道路際の神社
登山口の板山神社、この際の道を上がる
 近くで未だ登って無い美濃市の片知山とし、 9時40分家を出て御嵩ICで高速道に入る。

 美濃ICで下り右折下松森の信号で左折し156号に入り、 美濃市の街中を抜けるが結構スムースに走れた。

 新しい道の駅「美濃にわか茶屋」を左に見て直ぐ曽代(そだい)の信号を左折し、 新美濃橋を渡り81号に入り片知を目指す。

 少し前に中美濃林道で瓢ヶ岳や高賀山に行って、 登山口の板山神社は分かっている。

 白い像を見て右折片知川沿いに走り板山神社に着き、 直ぐ先の道の膨らみに駐車。

 他に車は見られず登山者は無い様だ、10時30分歩き始める。

 板山神社の横を左折し山方面に入る、 角に古くなった「瓢ヶ岳登山道」の案内が立っていた。
目立たないのので見落としやすい 道はほぼ真っ直ぐ上がってきた
板山神社の角に「瓢ヶ岳登山道」の案内 最終民家の枝垂桜

 民家の間の急な道を行くが結構きつい登りで、 最終民家だと思う枝垂桜の有る家を過ぎ分岐に着く。

 左に舗装道が続き奥に民家も見られるが、 山へと真っ直ぐ進むと直ぐ地道に変わる。
登山口の指標は無い 村の子供達用?
分岐は右の真っ直ぐ進み地道へ 右手にアスレチック遊具場

 止めて良いかどうか分から無いが、 この分岐に2台は駐車出来そうなスペースが有った。

 檜と杉が混じった人口林となり右奥にアスレチックの遊び場を見て草が生える林道を進むと、 橋が見えてきて沢を渡り直ぐ先でもう一つ橋を通過。
二箇所とも手摺の着いた橋 雨後は水が流れていそう
橋を二つ渡る 最初は石がゴロゴロの歩き難い道

 石がゴロゴロし歩き難い山道が続き、右手に「神底谷」と書かれた標柱が見られる。

 右に沢が流れているが少しづつ高度を上がり、沢が下の方になって行った。
変わった名前だが上部の観音堂の関係か 石ゴロゴロでなくなる
「神底谷」の標柱 歩き易い道となる

 今は余り歩かれて無い様だが道は明瞭に付きしっかりした道で、 以前多くの人が登ったのが窺える。
歩きやすい 滝の規模は小さい
古道の風格の感じられる道 滑滝が木の間に見られる

 周囲は変わらず杉と檜の人口林が続き間伐されて無いので密集している、 千手観音の石像が見られた。

 山に入って指標は全く無かったが、 初めて「片知山390m」の案内が木に架けて有る。
これから何箇所か出てくる 人口林だけだと味気ない
片知山390mの案内は標高だと思われる 人口林の中だが太い木が見られる

 右下には滑滝が見られるが樹木に遮られ良く見え無い、 人口林の中だが時々太い木も見掛けた。

 スタート時寒いと思っていたが暑くなり1枚脱いで手袋もポケットに収める、 叉石像が有ったがこれから尾根に上がる手前の観音堂迄石像が続きそう。
かなりの大木
トチの木だと思われる大木の下に石像 大木を振り返り撮影

 一段と太い木が見えてきたがこの木はトチか?、 下の石の上には石像が見られる。

 変わらず谷の右岸を登って行くと、沢が直ぐ下となったが流れの音は聞こえて来ない。
一旦かなり下になった沢が叉近づく 色々な表情の石仏
相変わらず右岸を登って行く 千手観音、ユーモラスなお顔

 石像は相変わらず次々に見られお顔は良く見るとユーモラスな感じだ、 沢の際となり大岩がゴロゴロする所を横切り左岸になった、この辺りは全く水は流れて無い。

 モミジが多い様で登山道に落ち葉がびっしり有る、少し前なら紅葉が楽しめたと思う。
モミジの葉がびっしり登山道を埋めている
大岩ゴロゴロの所を左岸に渡る、水は流れて無い

 人工的な石段だと思われる石が多い所を上がると、 右手に炭焼き跡の石積みが有った。

 広い谷で少し分かり難い道を右に左に曲がりながら進むと、 涸沢を渡り再度右岸になり、沢を渡った左側は枯れ木が置かれ下山時直進しない様合図が見られる。

 叉少ないがテープも時々見られるので、ルートの参考になった。
石が少なく歩きやすい 励ます意味でかなり手前だがすぐそこと案内したようだ
沢から離れジグザグに低い笹の間を登る 「岩屋観音スグソコ」の案内、未だ大分有った

 少し進むと沢から離れジグザグの急登が始まり、道には低い笹が続き次々に石像が出てく来る急な登りだが、 上手くジグザグに道が作られ歩き易い。

 大分登った所の木に「岩屋観音スグソコ」と書かれた板が架けて有り、 急登も後少しの様だ。
石仏が次々に有るので気が紛れる 閉じ込めずに里に下ろして開放した方が良い
ジグザグの道が続きなかなか着かない 岩屋観音は周囲全く窓が無い

 然し未だ同じ様なジグザグの急登が続いて、岩屋観音になかなか着かない。

 巨大な岩が見えてくると12時5分トタンが張られた岩屋観音に着いた、 今迄立ったまま休んだだけでここ迄来たので、石の上に座って休憩する。

 大岩が覆い被さっている社は、 正面ドアも全く窓の無い戸で鍵が架けられ中を窺う事は出来無い。
美濃市の重要文化財 岩は大きくてびっくり
文化財の標柱 大岩がかぶさっている岩屋観音

 横に立つ標柱には、「岐阜県指定重要文化財 円空作十一面観音薬師如来像」とされ、 盗難叉は壊され無い様に窓の無い社としている様だが、 円空上人の作風から違和感を覚える。

 12時15分歩き始め急登少しで主尾根に上がった。

 右手に薄いが道が付いていて下山時要注意だが、 枯れ木が置いて有り下には岩屋観音堂が見えている。
笹の間の尾根道は左檜林右雑木林

 左に進むと低い笹の間の尾根道となった、 道は左側檜林で右手は雑木林が続く。

 弱いが風が通り抜け手が冷たくなって再び手袋をして行くと急登となり、 尾根を真っ直ぐ登る為斜面の斜度に比較し結構厳しい登りだ。

 所々笹に隠れる所も有るが、道は笹が凹んでいるので良く見れば分かる。
体を持ち上げるのは1箇所 下山時木の根に躓かないよう注意
大岩の間を急登 山頂手前の急登

 右手チラチラと眺望が得られるが具体的に何がというのは見えず、 前方に大岩が出てきた。

山頂は背丈以上のススキが茂っている
 岩の間を急登する結構険しい所だ、岩の上に立つも眺望は得られ無い。

 降り気味に平坦な道が続き、 少し登りとなってきたら左前方に山頂と思うコブが見えた。

 叉急登となり下山時滑りそうな笹が茂る道を、 休みながら登るが妻が遅れ気味となる。

 待ちながら登り一瞬道が無いと思ったが真っ直ぐ進むと、 12時50分一面ススキが生い茂る「片知山」山頂に着いた。

 三等三角点「浦山(うらやま)」が有る所はススキは無く、 その背後に古い片知山山頂の板が立っている。

 木が茂っていて眺望は得られ無い、 かろうじて南東方面が見られるが曇っていて駄目だ。

 広い反射板跡地だが背丈以上のススキが埋め、 三角点の場所だけ開けているが狭いスペースしか無い。

ぽっかり空いた場所
「片知山」山頂
 風は全く無いので寒く無いが、それでも昼食は温かいカップうどんとした。

 食べ終えコーヒーを飲んでゆっくりしたが、 今の時期日が落ちるのが早いのが気になる。

 瓢ヶ岳方面の縦走路に行くと、 登ってきた道と同じ様な低い笹の間の道が降っていた。

 13時30分下山開始、 滑るので出来るだけスピードを落として降って行くが急降下。

 暫く降ると左側の樹間に白い山が見えていて御嶽山だ、 その左には乗鞍岳が日差しを浴び少し輝き美しい。

 木が邪魔しない所は無いかと降りながら探し、 やっと乗鞍岳は撮れたが御嶽山は駄目だった。

 狭い大岩の間を通り尾根から分かれる所迄、 何処か開けていないかと注意しながら降ったが結局無い。
陽が当たり美しい「乗鞍岳」

 観音堂を通過しジグザグの急降下が始まったが、 ここは歩き易い道で順調に降って行く。

 石像を数えながら降ると後ろで滑った音がし、大丈夫かと声を掛けても返事が無く戻ると 妻が転んで直ぐ起き上がれ無い程なので心配したが、足首を捻ったが大丈夫の様だと言っている。
この辺り広々している
僅かに残っていた紅葉

 暫くジグザグの急降下が続いたが痛いと言わないので良さそう、 岩が無い所だったのが幸いだった。

堰堤が見えてきた
 涸沢に下り谷間になると名残の紅葉が残っていた、 結局石像は24体確認したが正確な数かは定かで無い。

 堰堤が見えて来て右側の水道施設?の建物を見ながら集落に入り、 板山神社近くになると年配の男性が歩いて来られた。

 挨拶すると「何処迄行ってきたんかね」と話し掛けられ、 「片知山頂迄」と言うと、以前は集落の皆で観音堂から山頂迄毎年笹刈に登ったと言われる。

 「笹は余り気にならず登れました」と答えると、 この辺りの山は自分の持ち山との事。

 前に「母野洞」に登ったと話すと、 あの辺りも持ち山で送電線敷設時は会社の人を案内したと言われ、 「昔はここからが瓢ヶ岳への道で結構大勢の人が登った」と教えて頂いた。

 板山神社横に立っている古い「瓢ヶ岳登山道」の標柱の意味が分かった、 15時20分車に戻る。

 一部石がゴロゴロして歩き難い所も有るが、 以前は良く歩かれた様で落ち着いた道だ。

 眺望に恵まれ無いのが非常に惜しい、 このままだと登山道も廃道化するかもしれない。



本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
  出会った花: 無し


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